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会社は誰のもの? 利益のゆくえは? その2

2014年11月27日 木曜日

 昨日、11月21日の日本経済新聞のトップ記事は「利益の大半 株主配分 カシオ9割 アマダ全額」という見出しであった、と書きました。
ここでいう株主配分とは、株主への配当や自社株買いをいいます。
自社株買いとは、市場に流れている自社株を買い戻すことで、これを行うと資産である現預金と純資産である資本金などが減ります。
昨日書いた、毎年毎年利益を出し、内部留保を高め自己資本比率を高めるという話とは真逆の話となります。
なぜ、このようなことをするのでしょう。

 2007年に出版された伊丹敬之さんの「経営を見る眼」(東洋経済新報社 1600円+税)には、次のようなことが書かれています。

 利益という数字は、規模の大きな会社ほど大きくでる。そうすると規模の違う企業の比較には不適切であるので、ROE、自己資本当期利益率という指標がある。
これは自己資本に対する当期利益の割合であり、これを経営者が気にし始めるととたんに、「さまざまな妙な行動を取る経営者が出てくる」。
この比率を大きくするには分子の当期利益を増やす以外に、分母の自己資本を小さくする手がある。自己資本を少なくするには、自社株を株主から買い戻して、資本の払込金額を小さくする方法がある。

 以上のようにROEと自社株買いについて説明し、以下のように続きます。

 「自己資本が小さくなってしまった後に資金調達の必要が生じたら、負債で調達すればいい、と次には考えることにある。とすると、自己資本が小さくて負債が大きい企業は、借金の金利を払った後で利益が出せるなら、ROEも一株当たり利益も大きくなることになる。それが、高度成長期の日本企業の姿であった。そして、現在のかなりのアメリカ企業の姿でもある。負債は返済を前提とした逃げるカネであることを考えると、逃げるカネに頼り、逃げないカネを小さくする経営をしていることになる。財務体質として健全であるとは言えそうもない。」
(戦後の日本企業はROEを意識してそうした訳ではなく、借金しか資金の調達方法がなかったからです。)

 「現在のアメリカ企業では、ROEを大きくするためにあえて借金経営でもよしとしている経営者がかなりあるようだ。自分の評価がかかっているからだろう。それが危険なことに見えるのは、私だけだろうか。」




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研究報告会(平成24年11月)のご紹介 15.各指標の意味

2012年12月5日 水曜日

 昨年4月より小樽商科大学大学院博士後期過程に通っていますが、そこでの学びを縁のある経営者達に伝える研究報告会を昨年7月より開催し、今月で16回目となりました。
今月は16日、17日の両日開催しましたが、その内容を昨日に引き続きご報告します。
今回は「稲盛和夫の実学」と「実学入門 経営が見える会計 目指せ!キャッシュフロー経営」(田中靖浩 日本経済新聞出版社 2009年 1680円)をベースに解説しています。


 昨日紹介したように、ROE(Return On Equity、自己資本利益率)は、売上高当期利益率(当期利益÷売上高)×総資産回転率(売上高÷総資産)×財務レバレッジ(総資産÷自己資本)と分解でき、売上高当期利益率(当期利益÷売上高)×総資産回転率(売上高÷総資産)はROA(Return On Assets、総資産利益率)ですから、ROA×財務レバレッジとなります。

ROEの構造

売上高当期利益率(当期利益÷売上高)は、収益性の高さを表します。
総資産回転率(売上高÷総資産)は効率性を表します。
この二つをかけあわせたものがROA(Return On Assets、総資産利益率)となります。
財務レバレッジ(総資産÷自己資本)とは、総資産=他人資本+自己資本ですから少ない自己資本で他人資本をうまく活用するほど値が高くなる指標です。
レバレッジとはてこの意味で、少ない力で大きなものを動かすという意味合いです。少ない自己資本でありながら他人資本(負債)により資産を増やし大きく商売をしようというものです。そのためには、高収益で効率の良い商売をしていなければ、他人資本(負債)の貸し手がでてきません。

明日は、これを携帯電話会社の例で見てみます。




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研究報告会(平成24年11月)のご紹介 14.投資とリターン その評価としてのROE

2012年12月4日 火曜日

 昨年4月より小樽商科大学大学院博士後期過程に通っていますが、そこでの学びを縁のある経営者達に伝える研究報告会を昨年7月より開催し、今月で16回目となりました。
今月は16日、17日の両日開催しましたが、その内容を昨日に引き続きご報告します。
今回は「稲盛和夫の実学」と「実学入門 経営が見える会計 目指せ!キャッシュフロー経営」(田中靖浩 日本経済新聞出版社 2009年 1680円)をベースに解説しています。


 昨日、日本の企業会計も国際化の波をうけていることと書きました。
それは世界の投資家が日本市場へも欧米と同じ基準で投資できる環境とするためです。

 投資家はどれだけの投資どれだけのリターンがあるか、投資とリターンという見方を重視し、その尺度となるのがROE(Return On Equity、自己資本利益率)です。

ROEの構造

 ROEは当期利益を自己資本で割ったものです。
これを分解すると売上高当期利益率(当期利益÷売上高)×総資産回転率(売上高÷総資産)×財務レバレッジ(総資産÷自己資本)となります。
売上高当期利益率(当期利益÷売上高)×総資産回転率(売上高÷総資産)はROA(Return On Assets、総資産利益率)ですから、ROA×財務レバレッジとなります。

 財務レバレッジの意味など、明日引き続き解説します。




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読売ビジネス・フォーラム2009 稲盛和夫「不況を次の発展の飛躍台に」講演記録4

2009年12月8日 火曜日

? 昨日の「読売ビジネス・フォーラム2009 稲盛和夫「不況を次の発展の飛躍台に」講演記録3」の続きで、12月3日に読売新聞北海道支社主催(特別協力:盛和塾北海道地区)で行われた「読売ビジネス・フォーラム2009」、京セラ株式会社名誉会長で経営塾「盛和塾」塾長の稲盛和夫塾長による「不況を次の発展の飛躍台に」という講演より、オイルショック時の京セラの様子と利益に関する考え方のお話を紹介します。

 「1973年10月におきたオイルショックにより、1974年4月には27億あった受注が7月には3億と激減しました。」
「それでも年間では黒字にし、雇用も守りました。」
「内部留保の蓄積があるので、不況が2〜3年続いても大丈夫だと従業員に話をしました。」

 稲盛塾長はこのようなお話をされましたが、講演の後半にはこのようなお話を続けられてます。

 「オイルショックの時には、管理職の賃金カットも実行しました。社長が30%、一番少ない係長で7%です。」
「賃上げの凍結も労働組合に要請しました。組合も、労使同軸ということで了承してもらい1975年の賃上げは凍結しました。」
「その結果、しっかり利益を残すことができましたので、手厚い賞与と、翌1976年には2年分2%の昇給でこたえました。」
「そのような経営の結果、SONYを抜いて株価日本一となることができました。」

 そのように毎年利益を積み重ねた結果、現在京セラは現預金など流動性資産で4700億円、株式などで3700億円の資産があるそうです。(ちにみに平成21年3月時点での年間売上は約5200億円)

 このような堅実な経営に対し、最近はアメリカの投資会社から、ROE(自己資本利益率)が低すぎるとイチャモンをつけられてるとのことです。もっと内部留保を使い、当面の利益の極大化をはかれというものです。しかしながら、企業は永続的な組織・ゴーイングコンサーンであらねばならず、短期の利益追求に走ってはいけない、と稲盛塾長はおっしゃいます。

 明日からは、不況時の5つの指針についてご紹介したいと思います。

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 ところで、「労使関係」、「労資関係」どちらの言葉を使いますか?
「労使関係」は労働者と使用者の関係、「労資関係」は労働者と資本家の関係、最近はほとんど前者ですね。
労働紛争がピークに達していた時代の1975年に中小企業家同友会全国協議会がまとめた「中小企業における労使関係の見解」には時代を先取りして「労使関係」という言葉を用い、以後、同友会では「労使関係」が定着したそうです。

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本日までの投稿記事のタイトルを右のページ欄にある「過去投稿タイトル」にまとめてあります。ご参考にどうぞ。

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