先週の5月17日、18日の二日間、京都山科にある京セラ経営研究所に一泊し、数々の資料やビデオを見て勉強してきました。
今週はそこで学んだことを整理しながらお伝えしたいと思います。なお、一部、先週の雑感と重なる部分があります。
研究所には1980年の稲盛和夫さんの社内講演のビデオがあります。稲盛さんが48才位の時のものです。現在の私よりも若かい年齢です。しかしながら、既に一部上場を果たし、世界の一流どころと相対しています。
その48才の稲盛さんと現在の私とで何が違うのか?ビデオを見ながらそのことを考えてみました。
稲盛さんは27才で創業し、それから20年以上にわたり人を育てる努力をしてきました。人生の意味を説き、人生の目的、仕事の目的を語ってきました。そうやって人を育ててきました。
「良い会社とは漠然と良い会社というものはなく、良い経営者がいて良いリーダーがいて良い社員がいるのが良い会社だ」とは講演ビデオでの稲盛さんの発言です。
振り返って自分はどうか?
私の場合32才で創業しそれからほぼ20年、人は自主的に育つと考え、そのための環境づくりをしてきた気がします。それには、成長するかしないかは本人次第という気持ちがあったのかもしれません。
良い社員をそだてるという、すべき努力をしてこなかったことに気がつきました。
私は今年の誕生日で52才になりますが、稲盛さんが第二電電を創立したのが52才。これから「負けない努力」をしていこうと思います。
?
京セラ経営研究所内にはいろいろなポスターが貼ってありました。
例えば平成24年度の京セラフループ経営方針のポスターがあり、内容は次のようなものでした。
「グローバル展開を加速し高成長、高収益企業を目指す」
「売上成長率15%、利益率20%」を目標とする、と目標がかかれその下に、
・原材料の高騰、・製品価格の下落、・労務費の上昇、・円高の進行、・アジア勢の台頭、と阻害要因を明確にし、
「更ないる競争の激化」を乗り越えるために、
「伸びる顧客・伸びる市場での売上拡大」、「徹底した原価低減に向けた構造改革」、「新製品・新技術開発」、「グローバル展開のための経営基盤強化」が必要だとうたい、
「チャレンジ精神」で「全社一丸」となって「京セラフィロソフィの実践」をして、目標を達成しようというポスターでした。
業績の良い会社は、偶然に業績が良かったりするわけではなく、業績を良くするための努力をし続けているから業績が良いのだという、当たり前のことに気がつきました。
?
業績を良くするための努力とは、稲盛和夫さんが提唱する「経営の原点12ヶ条」を実践することです。
毎日、根気良くやり続けることこそ、誰にも負けない努力といえます。
「経営の原点12ヶ条」を下記にしまします。
1.事業の目的、意義を明確にする
公明正大で大義名分のある高い目的を立てる
2.具体的な目標を立てる
立てた目標は常に社員と共有する
3.強烈な願望を心に抱く
目標の達成のためには潜在意識に透徹するほどの強く持続した願望をもつこと
4.誰にも負けない努力をする
地道な仕事を一歩一歩、堅実にたゆまぬ努力を
5.売上を最大限に、経費を最小限に
入るを量って、出ずるを制する。利益を追うのではない。利益は後からついてくる
6.値決めは経営
値決めはトップの仕事、お客様も喜び自分も儲かるポイントは一点である
7.経営は強い意志で決まる
経営には岩をも穿つ強い意志が必要
8.燃える闘魂
経営にはいかなる格闘技にもまさる激しい闘争心が必要
9.勇気を持って事に当たる
卑怯な振る舞いがあってはならない
10.常に創造的な仕事を行う
今日より明日、明日よりあさってと常に改良改善を絶え間なく続ける創意工夫を重ねる
11.思いやりの心で誠実に
商いには相手がある。相手も含めてハッピーであること。皆が喜ぶこと
12.常に明るく前向きに、夢と希望を抱いて素直な心で
では、これをどのように実践するのか。
この12ヶ条は大事なことの順番に書かれています。ですから、11.思いやりの心で誠実にや12.常に明るくを実践するよりも先に、1.事業の意義、目的を明確にする、2.具体的な目標を立てることが先決となります。
1.事業の目的、意義を明確にする
なぜ経営するのかという経営理念を立てることです。それも私利私欲、利己的な理由ではなく、世のため人のためという利他的な理由が求められます。
2.具体的な目標を立てる
年度の予算とそれに基づいた月次の予算を立てることです。売上はいくら、経費はいくら、そして利益がいくらになると数字を立て、それに基づいて経営していくことが良い業績を残すことにつながります。きつい言い方をすると、予定の立たない経営は運任せの経営といえます。
まずは売上の予定を立てる、ここが経営の第一歩といえます。
何のために経営するのかという理念を確立します。この公明正大な気持ちがなければ、勇気を持ってことにあたれません。
次に、将来の貸借対照表を想像し(健全な経営のために自己資本比率をどの程度とするかなど)、そのために必要な利益を想定します。
その利益を得るためには、どれだけの売上とどれだけの経費となるのかを算出し、年間の予算、月次の予算をたてます。
この予算と日々の実績を見比べながら経営していく、これを実践することです。
?
京セラ創業者の稲盛和夫さんが主催する経営者の勉強会「盛和塾」では毎年7月に世界大会を開いています。
今年の世界大会は、各地区ブロックの予選を勝ち抜いた人たちが体験発表を行います。北海道・東北ブロックからは回転寿司はなまるの清水鉄志社長が選ばれました。
清水さんは、自分が語る人生の話に稲森塾長が30分間耳を傾けてくれることに対し、「塾長を30分独占することができ、かつ自分自身を知ってもらえる」とその喜びを語ります。
京セラ経営研究所の研修では、二日目の午前中にほとんどの人が帰り、午後には私と清水さんだけになりました。
二人がそれぞれ塾長講話のビデオを鑑賞していたのですが、清水さんが、「小椋さん、ちょっとこれ見てください」と私の肩をたたきます。
それは1998年の京セラ北見工場での講話でした。
その年は、帯広で塾長例会があり、清水さんが経営問答をした年でした。
従業員二人くらいでパブをやっていたが、これじゃダメだと従業員8人くらいの回転寿司を始めた。塾長の著書を読み感動し、塾長講話のカセットテープ集を聞いては没頭した。そして、年商100億の企業を目指そうと決意し、現在2店舗目の進出を考えており、新店には自分が行き、既存店をナンバー2に任せたいがどうも頼りない、どうしたら良いか。という内容でした。
塾長の京セラ北見工場の講話を清水さんと二人で聞いていたら、なんと、「先日、盛和塾の例会でこのような話がありました」と清水さんの話を紹介し始めました。
「小さな割れ鍋だったのが、大きな立派な鍋になろうとしている。これが本人の哲学が変わるということです」と塾長は話されました。
自分の人生を知ってもらえるという思いは、既に叶っていたことでした。
?
?
?
皆様の励ましのクリック →?
本当にありがとうございます。
現在は北海道のカテゴリで19位前後です。。
(現在、携帯でみるとバナーが表示されないケースもあります。そのさいはリンク先と表示された部分をクリックするかもしくはhttp://blog.with2.net/link.php?737084をクリック願います。
会社や家庭から上記のバナーを一日に一度クリックすることでポイントがカウントされてます。 ポイントの反映には30分~1時間ほどかかります)