2012年3月 のアーカイブ

心を高めて、経営を伸ばす

2012年3月31日 土曜日

 京セラ創業者で、経営者の勉強会「盛和塾」を自ら主催する稲盛和夫さんの言葉に、「心を高め、経営を伸ばす」というのがあります。経営を伸ばすには、いろいろなハウツーやノウハウではなく、心を高めることが必要だということです。

 今までの経験で感じることは、経営は経営者の意志通りになるということです。利益を出すのも出さないのも、社内の雰囲気が良いのも悪いのも、全てはその経営者の思いや行動が反映しています。売上を上げよう、利益を出そうと思って経営をすれば、その通りになります。そうすると、周りの人からの賞賛を得、人前で話す機会なども多くなり、だんだんと天狗になっていく、そんな人は少なくなく、また、そのような人たちは大抵落とし穴に落ちていきます。「儲けたい」、「もっと楽して儲けたい」、「金が欲しい」、「金があるから遊びたい」、「もっと刺激的な遊びがしたい」、このような思いの連鎖で破綻してく経営者もいました。

 盛和塾での学びの目的は「心を高める」ことで、盛和塾は「心を浄化する集団」です。
こう書くと新興宗教の団体ように思われるかもしれませんが、盛和塾での学びは宗教ではなく哲学・フィロソフィーです。
宗教というのは、死んだ人が復活したり、輪廻転生など、理屈で説明できないことを信じることが必要ですが、哲学は物事の基本的な道理であり、理詰めの世界です。

 自分の意志とは関係なく、体ひとつで生まれてきて、そして何も持たずに死んでいく、人生とはそんなものです。この人生とは何のためにあり、どう生きるべきなのでしょう。

 結論を先に述べると、盛和塾では「心を高める」ことが人生の目的だという稲盛和夫塾長の教えを学びます。

?

 人生の目的というと思い出すことがいくつかあります。昔読んだ、北杜夫のエッセイに次のような記述があったと記憶しています。人はだれも曇ったガラスの球の中に入っていて、その曇ったガラスを通して外の世界を見ているというような内容で、人生はその曇ったガラスを磨くことなんだろうなと思いました。

 また、井上靖の言葉に、「努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る」というのがあり、私の座右銘のひとつになっています。さらに、私の中学校時代の国語の教師であった遠藤先生は、「人生いかに生きるべきかが書かれているものが小説であり、芸術だ」と話されていたのが頭に残っています。

 ガラス球を磨く努力、そして芸術に昇華される人生、この二つの関連性を稲森塾長は次のように説きます。

  この宇宙には、森羅万象あらゆるものを「成長発展させる力」と、生きとし生けるものすべてがうまくいくように「調和させる力」が働いているとおっしゃいます。ひと握りの素粒子によるビッグバンで生まれた宇宙から今のような文明が生まれたのが「成長発展させる力」で、多様な生物が絶妙のバランスで成り立っているのが「調和させる力」です。1970年に開かれた大阪万博のテーマが「人類の進歩と調和」でしたが、根っこはおなじかもしれません。

 いろいろな人がいて、いろいろな人生がある。その中で「人生どういきるべきか」を問うのは哲学であり、それを実現していく過程が人を感動させる芸術となる、そう思います。

 なぜなら、人間は、いえ生物は、いやいや無機物を含め万物すべては、もとはひと握りの素粒子であり、宇宙開闢から徐々に成長発展してきたものだからです。より良い世の中にしたいと思う、世のため人のためという思いからの行動が、その人の魂を磨き、人々を感動させる芸術と評価されるのだと思います。

 「生物と無生物のあいだ」(福岡伸一 講談社 2007年 777円)という本には、髪や爪が生え変わるように、筋肉も臓器も骨も生まれ変わっており、分子レベルで考えると、人間の体は半年から1年のあいだにすっかり入れ替わる、と書かれています。

 「宇宙は何でできているのか」(村山斉 幻冬舎 2010年 840円)という本には、上述した稲盛塾長のお話のように、宇宙の始まりは素粒子であり、その宇宙は現在もどんどん拡張しているといっています。
(その後に出た「宇宙は本当にひとつなのか」(村山斉?講談社 2011年 820円+税)には、素粒子でできている物質は宇宙の5%程度であり、残りの95%は暗黒物質や暗黒エネルギーだと書かれいてます。)

 天台宗では「山川草木悉皆成仏 (さんせんそうもくしっかいじょうぶつ)」といい、全てのものの原始物質はおなじであり仏性が宿るという話を稲盛塾長は紹介され、また、サイババが誰もが神の化身だと言ったと紹介しています。

 科学で考えても、宗教で考えても、宇宙全てのものは、同じ根っこのものから作られているということになります。

 さらに、稲盛塾長は次のように説きます。
 まずは自然界の法則通り、進化発展するという方向に、つまり自分お人生や事業に対して必死になって努力を重ねることが大切になります。
 誰にも負けない努力を重ね、企業が発展し大きくなっていくと、先ほどから繰り返してきたように、経営者がおごり高ぶり、傲慢になっていきます。そこで今度は「調和」をすることが大切になってきます。
 まずは、自分の会社の従業員の幸福を実現するための戦略・戦術を練る。そして取引をしている相手先の方々を、いや、自分たちが住んでいる地域社会の人たちも幸福にするというように、自分のビジネスを通じて、企業の周囲を取り巻く人たち全てに幸福をもたらすことができるような戦略、戦術をとtっていかなければならいのです。
 相手によかれかしと願う利他の心、あたたかい思いやりをベースとした経営を行うならば、それは自然界に働く「調和」する力と同調し、その成長発展を維持することができるはずです。

? 伊藤整は、自然に自分を愛するように他人を愛することはできないといっており、よく考えたら本当にそうだと思います。利他の心、思いやりの心を持つには、「相手を思いやろう」と自分に無理やりでも言い聞かせ続けることが必要だと実感しています。「相手を思いやろう、思いやろう」と常日頃、自分に言い聞かせることによって、人とあった時にすーっと優しい一言がでてくるものだと思います。

 「森羅万象を成長発展させる力」と「調和させる力」、この二つの力のによって、世界は四つに区分されます。

4つの世界

 縦に進化発展の力があり、上が努力する方向、下が怠惰な方向。横に調和の力があり、右が利他の方向、左が利己の方向で、これで4つに分割されます。

 1.波乱万丈界(努力、利己)
努力をするので成功するが、利己なので長続きしない。
 2.地獄界(怠惰、利己)
怠け者で利己ですから、自分の境遇を嘆き、人を羨み嫉妬し、足を引っ張ろうとし、さらに自分の立場を悪くする。
 3.植物界
努力をしないので成長はしないが、調和がとれているので安定している。
 4.極楽界
努力をするので進化発展し、利他の心で安定した経営、豊かな人生を送る。

 まわりを見渡してみると、4つの世界それぞれに当てはまる人がいますね。

 京セラ創業者で、経営者の勉強会「盛和塾」を自ら主催する稲盛和夫さんの言葉に、「心を高め、経営を伸ばす」というのがあります。今週はこの言葉の意味、背景について説明していきます。昨日までに、「森羅万象を成長発展させる力」と「調和させる力」について書き、努力と利他の世界に進むべきだと書きました。

 会社を良くして従業員を幸せにする、これが利他の心。そして、より多くの従業員や取引先をハッピーにさせるためには会社を大きくしていくことが必要です。

 会社を大きくするということは、商売が広がり、顧客が増え取引先が増え従業員が増えていくことで、創業からの積み重ねである貸借対照表が立派になっていくことです。貸借対照表が立派になるとは、左側の資産が増え、その資産の元となる資金の調達先を示す右側が、他人のお金である負債が小さくなり、自分のお金である純資産が増えていくということです。

 純資産を増やすには、資本金を増やすか利益を積み立てていくしかありません。資本金を増やすことにとらわれると、それはマネーゲームになってしまいます。着実に毎年利益を積み立てていくのが王道です。その利益を積み立てるには、売上を増やし、経費を減らし、その差額である利益を多くしてくしかありません。

 稲盛塾長がよくおっしゃる「売上を最大にし経費を最小にする」という言葉は、「心を高めて、経営を伸ばす」ためのひとつの具体的な行動指針なのです。

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心を高め、経営を伸ばす 6.売上を最大にし経費を最小にする 

2012年3月30日 金曜日

 京セラ創業者で、経営者の勉強会「盛和塾」を自ら主催する稲盛和夫さんの言葉に、「心を高め、経営を伸ばす」というのがあります。今週はこの言葉の意味、背景について説明していきます。昨日までに、「森羅万象を成長発展させる力」と「調和させる力」について書き、努力と利他の世界に進むべきだと書きました。

 会社を良くして従業員を幸せにする、これが利他の心。そして、より多くの従業員や取引先をハッピーにさせるためには会社を大きくしていくことが必要です。

 会社を大きくするということは、商売が広がり、顧客が増え取引先が増え従業員が増えていくことで、創業からの積み重ねである貸借対照表が立派になっていくことです。貸借対照表が立派になるとは、左側の資産が増え、その資産の元となる資金の調達先を示す右側が、他人のお金である負債が小さくなり、自分のお金である純資産が増えていくということです。

 純資産を増やすには、資本金を増やすか利益を積み立てていくしかありません。資本金を増やすことにとらわれると、それはマネーゲームになってしまいます。着実に毎年利益を積み立てていくのが王道です。その利益を積み立てるには、売上を増やし、経費を減らし、その差額である利益を多くしてくしかありません。

 稲盛塾長がよくおっしゃる「売上を最大にし経費を最小にする」という言葉は、「心を高めて、経営を伸ばす」ためのひとつの具体的な行動指針なのです。

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心を高め、経営を伸ばす 5.「成長発展」「調和」という二つの力

2012年3月29日 木曜日

 京セラ創業者で、経営者の勉強会「盛和塾」を自ら主催する稲盛和夫さんの言葉に、「心を高め、経営を伸ばす」というのがあります。今週はこの言葉の意味、背景について説明していきます。昨日・一昨日で、「森羅万象を成長発展させる力」と「調和させる力」について書きました。

 稲盛塾長は、この二つの力を次の図で表し、二つの力の関係により、4つの世界があると説明します。

4つの世界

 縦に進化発展の力があり、上が努力する方向、下が怠惰な方向。横に調和の力があり、右が利他の方向、左が利己の方向で、これで4つに分割されます。

 1.波乱万丈界(努力、利己)
努力をするので成功するが、利己なので長続きしない。
 2.地獄界(怠惰、利己)
怠け者で利己ですから、自分の境遇を嘆き、人を羨み嫉妬し、足を引っ張ろうとし、さらに自分の立場を悪くする。
 3.植物界
努力をしないので成長はしないが、調和がとれているので安定している。
 4.極楽界
努力をするので進化発展し、利他の心で安定した経営、豊かな人生を送る。

 まわりを見渡してみると、4つの世界それぞれに当てはまる人がいますね。

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心を高め、経営を伸ばす 4.調和させる力

2012年3月28日 水曜日

 京セラ創業者で、経営者の勉強会「盛和塾」を自ら主催する稲盛和夫さんの言葉に、「心を高め、経営を伸ばす」というのがあります。今週はこの言葉の意味、背景について説明していきます。昨日は、森羅万象を成長発展させる力について書きました。

 この世の中には、「成長発展させる力」と「調和させる力」があると、稲盛塾長はおっしゃいます。
調和という力は、自分だけ良ければいい、自分だけが成長発展すれば良いという利己的なものとは対極に位置する、みんなが一緒に発展する、みんなで共に生きていくといった、やさしい思いやりにあふれた力だと、説いています。

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 稲盛塾長は次のように説きます。
 まずは自然界の法則通り、進化発展するという方向に、つまり自分お人生や事業に対して必死になって努力を重ねることが大切になります。
 誰にも負けない努力を重ね、企業が発展し大きくなっていくと、先ほどから繰り返してきたように、経営者がおごり高ぶり、傲慢になっていきます。そこで今度は「調和」をすることが大切になってきます。
 まずは、自分の会社の従業員の幸福を実現するための戦略・戦術を練る。そして取引をしている相手先の方々を、いや、自分たちが住んでいる地域社会の人たちも幸福にするというように、自分のビジネスを通じて、企業の周囲を取り巻く人たち全てに幸福をもたらすことができるような戦略、戦術をとtっていかなければならいのです。
 相手によかれかしと願う利他の心、あたたかい思いやりをベースとした経営を行うならば、それは自然界に働く「調和」する力と同調し、その成長発展を維持することができるはずです。

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 伊藤整は、自然に自分を愛するように他人を愛することはできないといっており、よく考えたら本当にそうだと思います。利他の心、思いやりの心を持つには、「相手を思いやろう」と自分に無理やりでも言い聞かせ続けることが必要だと実感しています。「相手を思いやろう、思いやろう」と常日頃、自分に言い聞かせることによって、人とあった時にすーっと優しい一言がでてくるものだとおもいます。

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心を高め、経営を伸ばす 3.森羅万象を成長発展させる力

2012年3月27日 火曜日

 京セラ創業者で、経営者の勉強会「盛和塾」を自ら主催する稲盛和夫さんの言葉に、「心を高め、経営を伸ばす」というのがあります。今週はこの言葉の意味、背景について説明していきます。昨日は、ガラス球を磨く努力、そして芸術に昇華される人生、稲盛塾長のお話を聞くと、この二つの関連性がわかります、と、書きました。

 稲盛塾長は、この宇宙には、森羅万象あらゆるものを「成長発展させる力」と、生きとし生けるものすべてがうまくいくように「調和させる力」が働いているとおっしゃいます。

 ひと握りの素粒子によるビッグバンで生まれた宇宙から今のような文明が生まれたのが「成長発展させる力」で、多様な生物が絶妙のバランスで成り立っているのが「調和させる力」です。

 1970年に開かれた大阪万博のテーマが「人類の進歩と調和」でしたが、根っこはおなじかもしれません。

?

 いろいろな人がいて、いろいろな人生がある。その中で「人生どういきるべきか」を問うのは哲学であり、それを実現していく過程が人を感動させる芸術となる、そう思います。

 なぜなら、人間は、いえ生物は、いやいや無機物を含め万物すべては、もとはひと握りの素粒子であり、宇宙開闢から徐々に成長発展してきたものだからです。より良い世の中にしたいと思う、世のため人のためという思いからの行動が、その人の魂を磨き、人々を感動させる芸術と評価されるのだと思います。

 「生物と無生物のあいだ」(福岡伸一 講談社 2007年 777円)という本には、髪や爪が生え変わるように、筋肉も臓器も骨も生まれ変わっており、分子レベルで考えると、人間の体は半年から1年のあいだにすっかり入れ替わる、と書かれています。

 「宇宙は何でできているのか」(村山斉 幻冬舎 2010年 840円)という本には、上述した稲盛塾長のお話のように、宇宙の始まりは素粒子であり、その宇宙は現在もどんどん拡張しているといっています。
(その後に出た「宇宙は本当にひとつなのか」(村山斉?講談社 2011年 820円+税)には、素粒子でできている物質は宇宙の5%程度であり、残りの95%は暗黒物質や暗黒エネルギーだと書かれいてます。)

 天台宗では「山川草木悉皆成仏 (さんせんそうもくしっかいじょうぶつ)」といい、全てのものの原始物質はおなじであり仏性が宿るという話を稲盛塾長は紹介され、また、サイババが誰もが神の化身だと言ったと紹介しています。

 科学で考えても、宗教で考えても、宇宙全てのものは、同じ根っこのものから作られているということになります。

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心を高め、経営を伸ばす 2.人生の目的

2012年3月26日 月曜日

 京セラ創業者で、経営者の勉強会「盛和塾」を自ら主催する稲盛和夫さんの言葉に、「心を高め、経営を伸ばす」というのがあります。今週はこの言葉の意味、背景について説明していきます。

?

 自分の意志とは関係なく、体ひとつで生まれてきて、そして何も持たずに死んでいく、人生とはそんなものです。この人生とは何のためにあり、どう生きるべきなのでしょう。

 結論を先に述べると、盛和塾では「心を高める」ことが人生の目的だという稲盛和夫塾長の教えを学びます。

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 人生の目的というと思い出すことがいくつかあります。

 昔読んだ、北杜夫のエッセイに次のような記述があったと記憶しています。

 人はだれも曇ったガラスの球の中に入っていて、その曇ったガラスを通して外の世界を見ているというような内容で、人生はその曇ったガラスを磨くことなんだろうなと思いました。

 また、井上靖の言葉に、「努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る」というのがあり、私の座右銘のひとつになっています。

 さらに、私の中学校時代の国語の教師であった遠藤先生は、「人生いかに生きるべきかが書かれているものが小説であり、芸術だ」と話されていたのが頭に残っています。

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 ガラス球を磨く努力、そして芸術に昇華される人生、稲盛塾長のお話を聞くと、この二つの関連性がわかります。
明日はその話をします。

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心を高め、経営を伸ばす 1.盛和塾で学ぶこと

2012年3月25日 日曜日

 京セラ創業者で、経営者の勉強会「盛和塾」を自ら主催する稲盛和夫さんの言葉に、「心を高め、経営を伸ばす」というのがあります。経営を伸ばすには、いろいろなハウツーやノウハウではなく、心を高めることが必要だということです。

 私は大学在学中から仕事を始め、仕事歴は30年を越し、また20年ほど経営に携わり、その間、お客様や盛和塾や中小企業家同友会などで、多数の経営者に接してきました。そこで感じたことは、経営は経営者の意志通りになるということです。利益を出すのも出さないのも、社内の雰囲気が良いのも悪いのも、全てはその経営者の思いや行動が反映しています。

 売上を上げよう、利益を出そうと思って経営をすれば、その通りになります。そうすると、周りの人からの賞賛を得、人前で話す機会なども多くなり、だんだんと天狗になっていく、そんな人は少なくなく、また、そのような人たちは大抵落とし穴に落ちていきます。

 「儲けたい」、「もっと楽して儲けたい」、「金が欲しい」、「金があるから遊びたい」、「もっと刺激的な遊びがしたい」
このような思いの連鎖で破綻してく経営者もいました。

 盛和塾での学びの目的は「心を高める」ことで、盛和塾は「心を浄化する集団」です。
こう書くと新興宗教の団体ように思われるかもしれませんが、盛和塾での学びは宗教ではなく哲学・フィロソフィーです。
宗教というのは、死んだ人が復活したり、輪廻転生など、理屈で説明できないことを信じることが必要ですが、哲学は物事の基本的な道理であり、理詰めの世界です。

 私は、今年から盛和塾【札幌】の事務局長を務めることになり、毎月の例会の準備などをしています。稲盛塾長の教えに接してから20年ほどになりますが、改めて一段深い理解が得られてきたように思います。その盛和塾の教えのエッセンスをご紹介してこうと思います。

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経営学と経営者

2012年3月24日 土曜日

 経営者の皆さんは毎日経営をされていますが、経営者になってから経営学をきちんと学ばれた方は少ないのではないでしょうか。学生時代に経営管理論や経営組織論などを学んだ方は多くても、実際の経営とは縁遠い学生時代では、経営者が経営学を学ぶ場合と比べ、得られるものが違っていると思います。

 私は現在、経営者の立場で小樽商科大学院博士課程に籍を置き、経営学(正確には商学)を学び研究しています。そこで感じることは、経営者にこそ経営学(商学)の知恵が有効だということです。?

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 学生、社会人、経営者の大きな違いはなんでしょうか。経営学や商学を学ぶ上での大きな違いとしては、
1.お客様から対価としてお金をもらう経験がある、意見の違う部下や上司と協調する、
2.雇用を守る義務を感じ、従業員へ給与を払い続ける
これらの経験の有無が学ぶ立場としては大きく違うとこだと思います。

? 学生時代は勉強することが主な仕事で、それはやるもやらぬも自分の意志次第です。第三者の意志は関係ありません。自分の思い通りにできる世界であり、上記の1や2は経験してません。

 社会人になると1の経験を積むでしょう。社会人を対象としたMBAも多くあり、実際の事例を取り上げ研究するケーススタディなども行われいます。仕事に活かす「術」として、経営学、商学を学ぶ人が多いでしょう。

 経営者になると、雇用を守る義務を負います。従業員の生活を守るためにの経営を維持発展させなければなりません。そのためには、経営者自身に、「何のために経営しているのか」、「自分の人生をどう生きるのか」、さらには「人生とは何か」という哲学的な思いが必要です。

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 「ビジネス・インサイト」(石井淳蔵、岩波新書、2009年,819円)という本には、次のような記述があります。
 「確かに、いろいろなプロのいる中で、経営学者ほど頼りにならないプロはいない。医者でも法律家でも、大学で教えることもできれば、実際に病気の治療や裁判所で判決を下したり弁護をしたりする仕事ができる。ゴルフのレッスンプロでも、ゴルフ自慢の素人を教えることができる腕前をもっている。ひとり経営学者のみが、経営ができないにもかかわらず経営(学)を教えている。」

 また、「やさしい経営学」(日本経済新聞社編、日本経済新聞社、2002年、648円+税)では、野中郁次郎さんは次のように書いています。
 「経営学を志す者には、基礎学問に裏づけられた幅広い知識の習得と、足しげく現場に通い概念を作り上げることとの間の往復運動が求められる。」

 つまり、経営学者は経営をしたことがないので、経営の現場に足繁く通い、現場を知らなければ駄目だということです。

 では逆に、経営者が経営学者と同じ土俵で話をするにはどうしたらよいのでしょう。
そのためには、経営者が、基礎学問にうらづけられた幅広い知識を習得し、経営の経験にもとづいた概念を作り上げることが必要となるのでしょう。

 私は自身の20年の経営経験とその間に見聞きした数多くの経営者の体験を持って、小樽商科大学大学院博士後期過程の門を叩きました。博士号が学会での活動の免許書といわれています。経営学者が経営の経験がないのであれば、経営の経験があるものが同じ土俵にあがり、意見を交換する。このことによって、経営学の進歩のレベルが一段階あがるものと考えます。

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「経営は哲学なり」(野中郁次郎 ナカニシヤ出版 2012年 2000円+税)という本で、野中さんは次のように書いています。
 「経営においては「これを行えば絶対確実」という絶対的法則もしくは普遍的方法論は存在しない。なぜなら、企業を取り巻く環境は、複雑な因果関係と偶然性に満ちており未来は不確実だからである。自称の絶え間内変化のなかでは、有効とされる既存の考え方や仕組み・方法論は陳腐化していく可能性をつねにもつ。過去の成功体験にとらわれすぎると、しばしば失敗するのはこのためである。」

 また、小樽商大大学院の後期授業でテキストにした「行為の経営学」(沼上幹 白桃書房 2000年 3300円+税)にも、支配均衡の及ばない世界(自分の思い通りにならない世界)では普遍法則は存在しないと書かれていました。

 つまり、経営においては「こうすれば必ず良くなる」という法則がないということです。では、経営学はどのように経営の役にたつのでしょうか?経営者が経営学を学ぶことは無意味なことなのでしょうか?

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 私は無意味でないと思うから博士課程に社会人入学しました。無意味でないというよりは、実際の経営を体験してきている経営者が経営学者と対等な土俵で情報交換することにより経営学が実際の経営に役に立つように一段とレベルアップするのではないかと考えています。

 囲碁や将棋の世界にも必勝法は無いでしょう。もし必勝法ができたとしたら、相手はそれを打ち破る方法を必ず考えてくるでしょう。こうしたら必ずこうなるという必勝のための普遍法則は無いのです。
しかしながら、定石というものがあり、これを学ぶことは囲碁・将棋の実力をつけるのに意味のあることでしょう。定石を知ることにより、局面局面での判断に間違いが少なくなると思われます。また、定石を学ぶという練習の時間が、相手の実力に関係なく自分の実力を育てるでしょう。

 経営において普遍法則が及ばない部分はあるが、自らを高めるための行為は絶対に有効であると私は考えますし、それがベースになり、経営全般の実力がアップしていくものだと考えます。そこにある原理原則、普遍法則を明らかにし、世に問いたいと考えています。

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 「不易流行」という言葉があります。松尾芭蕉の言葉だそうでうで、常に新しいことを求めていくのが俳句の本質だという意味だそうですが、一般には「いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものをも取り入れていくこと。」と解釈されています。

 経営においても「いつまでもへんかしない本質的なもの」をしっかり身につけた上で、「新しく変化を重ねているものをも取り入れていく」が大事であり、経営学を学ぶ上でも大事なポイントでしょう。

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 自動車を運転するには免許証が必要です。免許証を手にするためには自動車学校に通い、自動車の運転の仕方や交通法規、車の構造などを学び、試験に合格しなければなりません。そのようにしないと、交通事故が増え、社会の迷惑となるからです。

 では、会社経営はどうでしょう。経営に失敗すれば従業員は失業し、取引先やお客様にも多大な迷惑をかけることになります。しかしながら、会社経営には免許証はいらず(一部の業種を除く)、誰でもやろうと思えば始められます。しかしながら、開業後5年も持つ会社は半分程度という統計もあります。(最新の統計資料を調査中です。)

 経営者には、経営に必要な知識の習得とその実践が不可欠です。忙しく仕事をしていても経営ができていない若手経営者を見るたびに、将来が心配になります。私は機会がある度に、また小樽商科大学博士課程での学びを実際の経営に使えるようにお話する研究報告会を開くなど、できる限り啓蒙に努めています。このような動きが世に広がり、より多くの経営者がきちんと企業を維持・発展させていくことができる世になることが、世界の幸せにつながるものだと信じます。

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経営学と経営者 6.経営者には免許証が必要

2012年3月23日 金曜日

 自動車を運転するには免許証が必要です。免許証を手にするためには自動車学校に通い、自動車の運転の仕方や交通法規、車の構造などを学び、試験に合格しなければなりません。そのようにしないと、交通事故が増え、社会の迷惑となるからです。

 では、会社経営はどうでしょう。経営に失敗すれば従業員は失業し、取引先やお客様にも多大な迷惑をかけることになります。しかしながら、会社経営には免許証はいらず(一部の業種を除く)、誰でもやろうと思えば始められます。しかしながら、開業後5年も持つ会社は半分程度という統計もあります。(最新の統計資料を調査中です。)

 経営者には、経営に必要な知識の習得とその実践が不可欠です。忙しく仕事をしていても経営ができていない若手経営者を見るたびに、将来が心配になります。私は機会がある度に、また小樽商科大学博士課程での学びを実際の経営に使えるようにお話する研究報告会を開くなど、できる限り啓蒙に努めています。このような動きが世に広がり、より多くの経営者がきちんと企業を維持・発展させていくことができる世になることが、世界の幸せにつながるものだと信じます。

 

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経営学と経営者 5.不易流行

2012年3月23日 金曜日

 鴨長明が方丈記の冒頭に「行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。」と書いたように、世の中は常に変化する無常の世界です。しかし、この方丈記は900年ほど前に書かれたものでありながら、現在まで読み継がれています。世の中は常に変わるという無常というものが普遍だと受け入れられているからでしょう。

 本日、北海道中小企業家同友会札幌支部の若手経営者の勉強会「未知の会」の経営研究同好会のオープン例会があり、そこで北海道フキの一関脩社長のお話を伺ってきました。お話の中に「易、不易」という言葉があり、本日のタイトル「不易流行」という言葉を思い出しました。

 「不易」は「変わらないこと」です。「易」や「流行」は時代に合わせて変わることです。

 「不易流行」は、松尾芭蕉の言葉だそうでうで、常に新しいことを求めていくのが俳句の本質だという意味だそうですが、一般には「いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものをも取り入れていくこと。」と解釈されています。

 経営においても「いつまでもへんかしない本質的なもの」をしっかり身につけた上で、「新しく変化を重ねているものをも取り入れていく」が大事であり、経営学を学ぶ上でも大事なポイントでしょう。

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